〜 13話 〜 「 森探検と言う名のサバイバル 」




  「両校の生徒会長の言葉。両生徒会長前にでなさい。」



   AM7:30。 朝食を終えた生徒達が、広場に集まった。

   開会式と名ずけられた、会の最後の締めは生徒会長の御言葉。

   前にでてきたのは、 不機嫌MAXな貴乃とまだ寝ぼけ眼の海響。



  「じゃぁ 白帝から・・」



   「・・・・。 怪我のないようにしなさい。」



   背後に、ドス黒いものを背負いながらギッっと生徒達(の後ろにいる教師人)

   を見渡した貴乃。

   一通り、見渡すとマイクを海響に渡した。



   「・・・。(うつら うつら)・・」



    『ゴスッ』



   「ぐぇッ・・・  あぁ 居眠り注意・・?・・・」



   「「「「(ぐぇって言ったッ ぐぇってぇぇぇええ)」」」」

   と言う、全校生徒の心の叫びを当の本人達は知らない。



   そんなこんなで、森林学校の醍醐味。

   森探検と言う名のサバイバルがスタートした。

   くじ引きだったりして、班が決まっていた



   『第一班 七乃花・空・きらね

    第二班 藍華・悠詩・干弥

    第三班 玲・玖穏・貴乃    

    第四班 海響・壱葉 』



   「ところで・・・ なんで海響と壱葉は二人なわけ?」



   ふと疑問に思った貴乃。



   「・・・。 我の机の上に理事長から手紙がきていてな・・・

    『生徒会委員は、生徒会委員どうしで組んでこれからに生かしなさい』

     とのお達しだ。」



   だいぶ、いつもの調子に戻ってきた海響。

   しかし、本人は気付かない。 

   自分がツインテールにされていることに・・

   が、周りの者がニヤニヤしていることに気づく。



   「・・・。 さっきから気になっているんだが・・・」



   「 何だよ?」



   中でも、一番ニヤニヤしている玲が返事をした。

   

   「我の顔に何かついているのか・・・?」



   真顔で尋ねる海響に一同爆笑。



   「・・・・。 一人ずつやっていくぞ・・はじめは壱葉だな」



   右手には、符。顔はいたって変わらないが雰囲気がかわった。

   ようするに、本気と書いてマジと読むモードに突入。



   「何で わいなん? おかしない??」



   一番指名された壱葉は慌てふためく。

   そんな彼らを見ていた、きらねが己の鏡を海響に渡した。



   「どうぞ。 確かめてみてくださいよ・・ 海響さん」



   「・・・ あぁ」

  

   鏡を見て、硬直してしまった海響。

   さらに、さっき自分は全校生徒の前でこの格好だと言うことに気づき

   さらに、石化。



   「お、 おまえらぁぁぁぁああああ」



   叫んだところで、そこには誰もいない。





   結局、壱葉だけがつかまりボコられたことは伏せておこう。

  



   *−*−* 

   

  「じゃぁ 皆。 5:00過ぎるまでは、森を満喫してきてねぇー」



   手をちぎれんばかりに、振り続けている春日担任。



   ゾロゾロ森に入っていく、一般生徒達。

   

   生徒会メンバーも、続々と森の中に入って行った。

  

   この後、どれだけ後悔するとは誰も想像はしていなかった・・・




  
  
  
  
  
  
  
  
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