side白
青い空が、どこまでも続く とある日の午後。
「只今より、 白帝学園防衛隊、本部役員の会議を始めるで。席につきぃ。」
白帝学園の生徒会室には、生徒会のメンバーが勢ぞろいしていた。
開口を切ったのは、赤髪の少年、紅林 。
「はぁ?何で、私がそんな下らない会議に参加しないといけないの?」
不満気な橙色の髪をした少女は、白帝生徒会長の椎名 。
「ちゃん。 そんなにカリカリするならコレ あげるよ」
微笑を浮かべる黒髪の少女の手には、煮干し。
……天然なのか、計算なのか判断がしにくいボケをかましたのが桐野 。
は、差し出された煮干しを受け取りハァとため息をつきながらムシャムシャ
と食べる。
「桐野先輩。 そんな見え据えたボケをかまして・・・」
くだらないと呟く少年の名前を 久遠 。
手には会議の資料を持ちそれぞれの机に分けている。
「センパァ〜イ。 早くぅ 会議を始めましょうよ〜ぉ」
猫なで声を発した、少年の名前を 椎名 。
会長である、の実の弟でもある
特徴は、高校生にしてはかなり低めな身長だが
本人は「これはこれで、良いけどね。 利用価値があるんだよぉ」 とのこと。
「あはは。 とりあえず 何でもいいのではじめませんか?」
顔が引きつりながら、苦笑いをしている少年は 片手にお盆を持っており
お茶が湯気をたてている。
白帝学園生徒会の 苦労人 雨崎 。
白帝学園とは、黒帝学園と同じ敷地内にある姉妹校で
学ラン・セーラー服の黒帝学園とは違い、ブレザーが制服となっている。
この二校は、経営者が同じため正確には
「皇帝学園 白帝高等部」「皇帝学園 黒帝高等部」
と表示するのが正しい。しかし、中は別なので白帝学園・黒帝学園となっている。
その二つの学園には、それぞれ生徒会がある。
この生徒会も校外から呼ぶ時は皇帝生徒会となる。
そんな 名門校、白帝学園の生徒会役員は 今 会議室で会議中である。
議題は ズバリ。 「 黒帝学園との交流会を来月に控えて」
「はぃはぃ。 質問ですけど〜」
と 勢いよく手をあげたのは、。
「はぃ。 受け付けよぅか 。」
と 。どうやら今回の会議の司会は彼らしい。
「何故、 黒帝なんかと交流するんですか?」
至極真面目なそうな顔つきだが、本心はさだかではない。
「・・・。ひぃくん。しっかりプリントに目を通してね」
苦笑いが引きつっている、。
「ひぃクン。よぅ聞き? これは、白帝と黒帝の伝統行事となっとるんや。
もぅ 何十年と続くんや。 もちろん、 わいらが1年の時もやったんよ」
と、に聞かせている。
それに・・と
「黒帝の生徒会とは、これから何度も会うことになるで?
何と言っても、 体育祭・文化祭・修学旅行にいたるまで合同やからな」
経営者が同じため大きな行事は、皇帝学園として行うことになる。
生徒会は、生徒の一番上の組織になるからおのずとして
白帝・黒帝の生徒会は協力しなければならなくなる。
「ハァ。 とりあえず。 これから 急がしくなるのは確かですよ。」
ため息交じりの の声が、運動部の声が響く運動場に消えていった。
次へ